カフェインの摂り過ぎには注意?おすすめの飲み物について

コーヒー

妊娠中は、カフェインを含む飲み物を避けている妊婦さんも多いのではないでしょうか?

コーヒーや紅茶以外にもカフェインを含む飲み物があるため、妊娠中は気をつけて選ぶ必要があります。

ここでは、なぜカフェインに気をつけた方が良いのかだけでなく、上限摂取量やカフェインが摂取できない際のおすすめの飲み物についてお伝えしていきます。

管理栄養士が監修

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BELTA専属 管理栄養士
鳴海 菜々恵 (なるみ ななえ)

妊娠中にカフェインを摂り過ぎない方が良い理由

おなかを気にする妊婦

妊娠中のカフェインは、絶対にダメというわけではありません。

ですが、摂りすぎた場合には、ママの体だけでなく、お腹の中の赤ちゃんにも影響があります。

主に、以下のような可能性が考えられます。

胎児の成長を妨げ、低体重児になる可能性がある

世界保健機関(WHO)では、1日のカフェイン摂取量が300mg以上の妊婦さんは、胎児の成長を妨げ低体重児になる可能性があると示唆しています。

カフェインは胎盤を通じて胎児にも届きますが、胎児は肝臓機能が未熟なため、過剰なカフェインをスムーズに代謝できません。そのため、長時間カフェインの作用を受けることで胎児の成長を阻害するリスクがあります。

また、過剰摂取によって、流産・死産・早産率が高くなる可能性があるともいわれています。

※参考:カフェインの過剰摂取について

鉄分の吸収を妨げ貧血になりやすくなる

コーヒーには「タンニン」という成分が含まれています。

このタンニンは鉄と結びつきやすいという性質があるため、鉄の吸収を妨げてしまうことに繋がります。

妊娠中はより多くの血液が必要になるため、鉄分が吸収されにくくいと、貧血になる可能性が高まります。

中枢神経に作用し、不調の原因になる

カフェインを摂りすぎると、中枢神経が刺激されることで不調をもたらす可能性があります。

よくカフェインを飲むと眠れないなどと聞いたことがあるかもしれませんが、これが原因です。

主にめまい・心拍数の増加・興奮・不安・震え・不眠といった症状が表れ、妊娠中の体調不良やストレスの原因になることが考えられます。

妊婦さんがカフェインを摂る際の注意点

寝る前の妊婦

摂取量は1日200~300mgまでに抑える

カフェインの上限については、世界保健機関(WHO)で300mg/日、欧州食品安全機関(EFSA)では200mg/日と公表しています。

日本ではカフェインの摂取量について明確に設定されていませんが、海外の基準に基づいて、注意が呼びかけられています。

そのため、妊娠中のカフェイン摂取量は、1日200~300mgまでを目安にするのが安心です。これは、コーヒーでマグカップ2杯程度の量に値します。

※参考:カフェインの過剰摂取について

就寝前のカフェインは避ける

妊娠中にカフェインを摂取する際は、就寝前は避け、できれば夕方以降は飲まないようにしましょう。

カフェインは摂取後30分〜2時間程度で血中濃度が最大になり、その後2~8時間程度かけて効果が半減していきます。

しかし、妊娠中はカフェインの代謝が低下するため、効果が薄くなるまでに多くの時間を要します。

そのため、就寝前にカフェインを摂取してしまうと、眠りが浅くなったり、利尿作用で夜に目が覚めてしまったりと、睡眠の質が悪くなる可能性があります。

妊娠中はホルモンバランスの変化やつわりなどの影響で、睡眠の質が悪くなりがちです。睡眠に影響を与えないためにも、就寝前のカフェインは避け、日中に飲むのがおすすめです。

※参考:https://www.ncnp.go.jp/hospital/guide/sleep-column14.html

カフェインを多く含む飲み物は?

ここからは、カフェインを多く含む飲み物をご紹介していきます。

コーヒー

コーヒー

コーヒーは、コーヒー粉末10gで浸出した場合に100㎖あたり60mgのカフェインが含まれています。インスタントコーヒーの場合は、顆粒2gあたり80mgのカフェインです。

コーヒーだけなら1日2~3杯まで飲める計算になります。

紅茶

紅茶

紅茶は、5gの茶葉を浸出した場合、100㎖あたり30mgのカフェイン量になります。

コーヒーよりもカフェイン量が少ないですが、飲み過ぎには注意が必要です。

緑茶類

緑茶

緑茶類にもカフェインが多く含まれています。

  • 煎茶:100㎖あたり、約20mg
  • ほうじ茶:100㎖あたり、約20mg
  • ウーロン茶:100㎖あたり、約20mg
  • 玄米茶:100㎖あたり、約10mg
  • 抹茶:粉末1.5gをお湯に溶いた場合、約48mg
  • 玉露:100㎖あたり、約160mg

煎茶・ほうじ茶・ウーロン茶・玄米茶に含まれるカフェイン量はコーヒと比べると少ないですが、玉露は多くのカフェインが含まれるため、注意が必要です。

エナジードリンク

エナジードリンク

エナジードリンクには、100mℓあたり32~300mgのカフェインが含まれます。製品によってエナジードリンクの内容量やカフェインの含有量が変わるため、成分表示をしっかり確認しましょう。

ココア・コーラ

世界保健機関(WHO)では、ココアやコーラタイプの飲料は、お茶と同じくらいのカフェインを含むとしています。

ココアのカフェイン量は、5gのピュアココアで10mg程度が目安です。

コーラタイプの飲料は、350mℓで34mg程度のカフェイン量が目安ですが、製品によってカフェイン含有量は違いがあります。

カフェイン以外に避けた方が良い飲み物

妊娠中は、カフェイン以外にも次のような飲み物は避けましょう。

・アルコール飲料

・糖分が多い飲み物

・ハーブティー

アルコール飲料

アルコール飲料

妊娠中は、アルコール飲料全般を避けましょう。妊娠中にアルコールを摂取すると、胎児の低体重や脳障害などを引き起こす可能性があります。

妊娠中のアルコールによって胎児に影響が生じた場合の治療法はないため、アルコールを避けることが唯一の対策です。

ノンアルコールと表示があっても、少量のアルコールが含まれるものもあります。また、酒粕入りの甘酒もアルコールを含むため注意が必要です。

糖分が多い飲み物

糖分が多いジュース

糖分が多い飲み物は、カロリーオーバーになりやすく、肥満の元になります。

つわりの時期は、さっぱりしたスポーツドリンクや、甘い炭酸飲料などを飲みたくなる妊婦さんも多いかもしれません。しかし、これらには多くの糖分が含まれ、気づかないうちに摂りすぎてしまい体重増加につながる可能性があります。

また、カロリーオフ飲料は人工甘味料が使用されています。カロリーは少なくても添加物を多く摂取することになるため、こちらも摂り過ぎには注意しましょう。

ハーブティー

ハーブティー

ハーブティーの中には、妊婦さんの体に影響を与える可能性をもつ種類もあります。

妊娠中に注意が必要なハーブティーは、ハトムギ・シナモン・リコリス・タイムなどがあります。

反対に、妊娠中に飲めるハーブティーとしては、ラズベリーリーフ・ネトル・ローズヒップ・ルイボスなどがおすすめです。

購入する際は妊娠中も飲めるものか確認するようにしましょう。

妊婦さんにおすすめの飲み物

ここからは、妊娠中におすすめの飲み物をご紹介していきます。

ノンカフェインのお茶

ノンカフェインのお茶

手軽に飲めるものとして、ノンカフェインのお茶がおすすめです。簡単にまとめた表が以下です。

種類 おすすめポイント
麦茶 ミネラルや食物繊維が豊富。
ルイボスティー ポリフェノールやビタミン・ミネラルが豊富。
黒豆茶 ポリフェノールやカリウムの他、イソフラボンも豊富。
そば茶 ポリフェノールの一種のルチンが豊富。(そばアレルギーのある方は注意)
コーン茶 食物繊維や鉄分・ビタミンなどが豊富。
小豆茶 サポニンやカリウム・マグネシウムが豊富。
たんぽぽ茶 カリウムが豊富。

カフェインレスコーヒー

カフェインを除去し、含有量を少なくしたカフェインレスコーヒーも増えています。妊娠中にコーヒーを楽しみたい場合は、カフェインレスコーヒーに変えてみましょう。

葉酸が含まれた飲み物

葉酸が含まれた飲み物

妊娠中は葉酸の摂取が大切です。

葉酸が含まれる果物として、いちごやマンゴーなどがあります。野菜と一緒にミキサーにかけ、野菜ジュースとして飲むことがおすすめです。

手軽に摂取できるため、妊娠中のおやつ代わりに取り入れることもできます。

妊娠中期〜産後も葉酸が必要な理由

妊娠中ならベルタルイボスティーがおすすめ

飲み物ならベルタルイボスティー

栄養素が豊富に含まれているだけでなく、ノンカフェインで安心して飲むことができるベルタルイボスティー。

原産地でもある南アフリカでは「奇跡のお茶」とも呼ばれ、珍重されています。

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