肩こりに入浴がいいって本当?
知っておきたい肩こりのメカニズム
肩こりの対処法として入浴を思い浮かべる方も多いでしょう。そもそも肩こりはどのようにして起こるのでしょうか?
肩こりの原因には生活習慣が大きく影響します。日々どのような過ごし方をしているかで、意識しないところで肩や首回りに負担がかかっているのです。主な原因を3つ紹介するので、自身にいくつ当てはまるか振り返ってみてください。
筋肉の疲れや姿勢などの生活習慣が原因
肩こりはさまざまな要因から引き起こされますが、原因の1つが頭の大きさと重さです。人間は、華奢な首と肩で重さのある頭を支えています。人間の頭の重さは体重の約10%といわれています。例えば、小柄な女性の体重を50kgとすると、頭は5〜6.5kgの重さがあるのです。うつむいた姿勢になるとさらに負担は大きくなり、首が30度曲がると3倍の18kg、60度曲がると27kgもの負担が首にかかります。
二足歩行の人間は、立っているときや座っている間はつねにこの頭を支えなければなりません。加えて、立ちっぱなしや⻑時間座っているなどの生活習慣は、頭を支えている首や肩が同じ角度で固まってしまうため、大きな負担になるのです。
運動不足は血行不良の原因
運動不足は血行不良を引き起こし、肩こりの原因になります。
なぜなら、運動をしてふくらはぎの筋肉が収縮すると、ポンプのような役割を果たし、全身に血液を送る働きをするからです。運動をしないとこのポンプの働きが弱まるため、体に老廃物がたまりやすくなります。
肩まわりの血行不良は疲労物質も蓄積され るため、神経への刺激になります。これが肩こりの原因です。一見つながりの薄い印象を受ける運動習慣と肩こりですが、身体はつながっており、さまざまな機能や役割が互いに作用して健康を保っている点に留意しましょう。
パソコンやスマートフォンは眼精疲労を引き起こす
パソコンやスマートフォンで引き起こされる眼精疲労も、肩こりの原因です。
眼精疲労は見えづらさや、目のまわりの筋肉の緊張につながります。結果として脳がストレスを感じる状態になるため、首や肩の筋肉が緊張します。緊張が続くと、筋肉の疲労やこわばりの原因となるのです。
また、パソコンやスマートフォンの使用は⻑時間同じ姿勢を保つ点にも留意しましょう。
同じ姿勢を保つこと自体が身体にとって不自然であるだけでなく、前傾の猫背になりやすいため、肩や首に負担がかかります。