妊娠線予防はいつからするべき?できやすい人の特徴とは
妊娠してお腹が大きくなってくると妊娠線と呼ばれる肌トラブルが目立つようになります。また、お腹だけでなくバストも大きくなるにつれて妊娠線が出てくる場合もあります。
同じ条件でも妊娠線は出やすい人と出にくい人がいると言われていますが、妊娠線を予防するためにもその原因について知っておきましょう。
- 目次(クリックでジャンプ)
助産師が監修
BELTA専属 助産師
立谷 紗耶華
(たちや さやか)
妊娠線ができる原因
主に妊娠線が出来てしまうと言われている原因は2つです。
皮膚の伸びることによる影響
妊娠すると急激に皮膚が伸びていきます。妊娠中は体重全体が増えていきますが、特にお腹、バスト、ヒップが大きくなっていきます。
皮膚は時間を掛けてじわじわと皮膚が伸びていくのではなく、急激に伸びていくため伸び率はかなり高くなります。
しかし、皮膚はキレイに伸びていくことができません。皮膚の下にある真皮や皮膚組織の一部として存在しているコラーゲン、そして弾性線維がその伸びに伴わず断裂が起こってしまいます。
その影響によって赤紫色で凹凸している線が出て来ます。ちなみにこれは妊娠時だけでなく、肥満になって時も同じようなことが起きます。
コラーゲンの減少
妊娠中はコルチコステロイドというステロイドホルモンの分泌が増えます。このホルモンは皮膚の弾力を低下させてしまう作用があります。
健全な皮膚の場合ターンオーバー、つまり皮膚細胞の代謝によって皮膚は再生を繰り返していますが、コルチコステロイドが増加することによって肌のターンオーバーが抑えられてしまいます。それに従ってコラーゲンの生成も減少してしまい、弾力が失われていくのです。
妊娠線ができやすい人の特徴
妊娠線の出やすさにも個人差があるため、できやすい人とできにくい人がいます。一般的にできやすいと言われているのは以下のような特徴を持つ人です。
肥満気味で皮下脂肪が厚い人
妊娠線ができる原因でも紹介しましたが、妊娠線ができやすい人は体重を急激に増えてしまった場合が考えられます。皮下脂肪は弾力性がないため、引っ張られると伸びることができません。
妊娠するとお腹、バスト、ヒップは当然大きくなるわけですが、妊婦さんだけではなく肥満気味の人も同様に妊娠線が出やすくなると言えます。
ただし、コルチコステロイドの増加も増加も個人差があるため、全ての妊婦さんが同じ状態になるとは限りません。もともとコラーゲンが多い人であれば、その影響は小さくなるとも考えられます。
双子など多胎妊娠の人
通常の妊婦さんよりも妊娠線が出やすいと言われているのが、双子・三つ子など多胎妊娠している人です。子宮が大きくなるため、その分お腹も膨らみます。
経妊婦の人
既に何度も出産を経験している人は子宮が伸びやすく、お腹も出てきやすいと言われています。
小柄な人
小柄な人は骨盤も小さく、胎児の大きさ次第ではお腹が膨らんでしまいます。そのため、身長が大きい人と比べると妊娠線ができやすい傾向にあります。
乾燥肌の人
新陳代謝が悪く、血行が悪い人は乾燥肌になりやすいと言われています。肌が乾燥してしまうと真皮の柔軟性が失われ、妊娠線ができやすくなってしまいます。
高齢で妊娠した人
10代の妊婦さんの皮膚と、30代の妊婦さんの皮膚では柔軟性や伸び率は大きく違います。年齢を重ねれば肌の質も落ちていくように、30代での妊娠の方が妊娠線は出やすい傾向にあるようです。
妊娠線対策には早めの予防が大切
妊娠線は個人差があるため時間の経過とともに目立たなくなる人もいますが、一度できてしまうと消すことはなかなか難しいです。そのため、妊娠したら早めに予防を始めることが大切です。
point
1
体重コントロール
急激に体重を増加しないためにバランスよく食事をすることです。体重は増え過ぎも痩せ過ぎもよくありません。低糖質、低脂質、高タンパクで食物繊維の豊富な食事をバランスよく食べることを心がけましょう。
point
2
保湿
妊娠初期からの保湿ケアが大切です。肌が乾燥することで弾力性や伸縮性が失われ、痒みが出てしまい、掻きむしることで皮膚が刺激され、さらに弾力性が失われます。キレイなママでいるために早めの保湿を始めましょう。
point
3
栄養をしっかり摂る
妊娠中に摂取する栄養の状態によっても肌質が変わってきます。特につわりなどで食事がうまく摂れず、栄養が不足気味になると乾燥肌にもなりやすくなってしまいます。外側から肌を保湿してあげるだけでなく、内側からもしっかりケアするようにしましょう。