妊娠発覚したら出生前診断やNIPTを受けるべき?実際に受けたママの体験談を紹介

お腹に手を当てる女性

晩産化が進む現代において、妊娠された女性が不安に感じているのが胎児の染色体異常です。赤ちゃんが健康で産まれて来てくれるのかは妊娠した方にとって気になるもの。

そんな中、注目されているのが出生前診断。出生前診断とは胎内にいる赤ちゃんの健康状態を予めチェックすることができる検査です。しかし、検査の結果次第では生命に関わる選択を迫られることから賛否が分かれる検査でもあります。ここでは出生前診断のメリットデメリットや、実際に検査をしたママの体験談を紹介したいと思います。

助産師が監修

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BELTA専属 助産師
立谷 紗耶華 (たちや さやか)

出生前診断には2種類ある

出生前診断は主に以下の2種類に分けられます。

  • ・形態異常を調べる検査
  • ・染色体異常を調べる検査

形態異常を調べる検査は妊婦検診で行う超音波(エコー)検査がそれに当たります。人間の耳には聞こえない高い超音波装置を利用して胎児の形態を調べます。

一方、染色体異常を調べる検査は血液や羊水などを採取して行う検査になります。染色体異常を調べる出生前診断は、診断が確定できない「非確定検査」と、診断が確定できる「確定検査」が存在します。

非確定検査

エコー検査

非確定検査はママや胎児にリスク無く検査することができる検査方法です。従来は主に「コンバインド検査」や「母体血清マーカー検査」が代表的でしたが、検査精度が低いことが懸念されていました。

しかし、2013年に臨床として日本に導入された新型出生前診断(NIPT)は検査精度が高く、採血のみで実施できるためリスクが少ないことで注目を集めています。そのため、出生前診断を行う場合は新型出生前診断から行う人が増えて来ているのです。実施施設も年々増加傾向となっています。

  • メリット

    • ・母子へのリスクが少ない
    • ・妊娠して早い段階で受けることができる
  • デメリット

    • ・他の検査に比べて費用が高い
    • ・陽性結果が出ても確定ではないため確定検査を受ける必要がある

※参考:NIPT実施施設数の推移(厚生労働省)

確定検査

確定検査の絨毛検査

現在の確定検査は、お腹に針を刺して羊水を調べる「羊水検査」や、胎盤の絨毛組織を採取して調べる「絨毛検査」という検査方法が存在しています。非確定検査と比べると検査精度は高いですが、お腹に針を刺して行うといった過程が発生してしまうため、検査による流産死のリスクが出てきます。

出生前診断のリスクをできるだけ避けるために、確定検査の前に非確定検査を提案する医療機関も増えて来ています。

  • メリット

    • ・検査精度が高い
  • デメリット

    • ・流産死のリスクがある

NIPT(新型出生前診断)とは

新型出生前診断

NIPTとは無侵襲的出生前遺伝学的検査(Non-invasive prenatal genetic testing)の略称です。妊婦さんから採血をし、胎児のDNA断片を解析することで染色体異常を持っているか調べることができます。

NIPTの基本的なメリットデメリットは非確定検査で解説したものと近いですが、コンバインド検査や母体血清マーカー検査と比べても若干差があります。

NIPTの特徴

  1. ①リスクが少ない
  2. ②他の非確定検査より精度が高い
  3. ③認可施設と認可外施設がある
  4. ④費用は高め

①リスクが殆どない

非確定検査の特徴でもありますが、NIPTも血液の採取での検査となるため、流産死のリスクが殆どありません。妊婦さんの血液中に含まれるDNA断片を解析することで、ダウン症候群(21トリソミー)、パトー症候群(13トリソミー)、エドワーズ症候群(18トリソミー)の可能性を検出します。

ちなみに確定検査である羊水検査は0.1~0.3%、絨毛検査は1%ほどの流産のリスクがあると言われています。

②他の非確定検査より精度が高い

NIPTの最大の特長がこの検査精度の部分です。リスクが殆どないという点では他の非確定検査も同様ですが、検査精度で比較すると他の非確定検査は80~83%と言われている中、NIPTは99%と言われています。

的中率も高く、NIPTで陰性と判定された場合は、確定検査を回避することができます。

③認可施設と認可外施設がある

NIPTを行う施設は認可施設と認可外施設の2つに分けられます。

認可施設とは日本医学会や日本産婦人科学会から認定を受けた施設のことを呼びます。認可施設には専門医が在籍していて、専門外来を設置しています。しかし、認定を受けている施設は全国的にも少なく、検査を受けるための条件もいずれかに該当する必要があります。

認可施設で検査を受けるための条件

  • ・出産時の年齢が35歳以上の方
  • ・超音波検査などで染色体異常の可能性があると指摘された場合
  • ・過去に染色体異常の子どもを妊娠、出産したことがある場合
  • ・両親のいずれかに均衡型ロバートソン転座があり、遺伝による染色体異常の可能性がある場合

※2022年4月以降、検査前の遺伝カウンセリングの対象を全妊婦順次拡大予定、カウンセリング結果によっては上記対象外の妊婦でも検査可能となる

一方、認可外施設は認定を受けていない施設ということもあり、良くないイメージを持たれることもありますが、「認可外=違法」ではありません。国が定める法令などはしっかり遵守した上で検査を実施しています。

認可外施設の特徴

  • ・年齢制限がない35歳未満でも検査が可能
  • ・紹介状が無くても検査を受けられる
  • ・検査結果が出るまでが認可施設と比較して早め
  • ・確定検査に進んだ場合の負担が大きい
  • ・来院は1回のみ
  • ・3つのトリソミー以外の項目も検査が可能
  • ・夫婦同伴の必要がない

認可施設と認可外施設の検査の精度には殆ど差はなく、 大きな違いは検査を受けるための条件面となります。

④費用は高め

検査を行う施設によっても異なりますが、NIPTは20万円前後の検査費用が相場となっていて、他の非確定検査と比べると費用は高めです。カウンセリング費用も別途で必要になる施設もあります。 検査を受けるかどうかは費用面も考慮した上で検討するようにしましょう。

的中率も高く、NIPTで陰性と判定された場合は、確定検査を回避することができます。

実際に出生前診断を受けたママの体験談①

体験者

体験談:N.Mさん(20代)

今回受けた検査はどんな検査でしたか?

NIPT(新型出生前診断)という採血でお腹にいる赤ちゃんの染色体異常を調べる検査です。
私が検査した項目は、全染色体の異常確認(21.18.13トリソミー含む)・微小欠失の異常確認・性別をを知ることが出来るものでした。

※上記検査項目は、認可外施設のみの項目

なぜ出生前診断を受けようと思ったのですか?

初めての妊娠で不安なことが多い中で、事前に子どもの状態を知っておくことで金銭面や働き方、その他心の準備ができると思い受けることにしました。

出生前診断の中でも新型出生前診断にした理由を教えてください。

ネットなどで幅広く情報収集を行う中で、色々な種類の検査があるということを知りました。
検査を行うにあたって、出来る限りお腹の赤ちゃんや自分の身体に負担が少ない方法を選びたく、採血で検査が出来る新型出生前診断を受けることにしました。
新型出生前診断で得られる結果が確定診断でないことは理解しながらも、リスク低くある程度確度の高い結果を得られることが魅力的でした。

以前からNIPT(新型出生前診断)のことはご存じでしたか?

出生前診断については知っていたものの、新型出生前診断については知らなかったです。ネットや口コミなどで調べる中で、出生前診断にも色々と種類があることを知りました。

実際に受けてみて感じたことを教えてください

受けて良かったです。やはりリスク低く検査を受けることが出来たのが良かったですし、検査を受けることで妊娠中の不安を少し取り除くことができました。
一般の妊婦検診でも中期や後期にエコーでのスクリーニング検査を受けますが、早い段階で検査を受けられたのは良かったです。

第2子を妊娠したときも出生前診断を受けたいと思いますか?

はい。第2子妊娠の際には、今より年齢が上がることで、第一子の妊娠時とはまた違う不安もあると思うので検査を受けようと考えています。

※記載の体験談は個人の感想でございます

実際に出生前診断を受けたママの体験談②

体験者

体験談:S.Tさん(30代)

今回受けた検査はどんな検査でしたか?

NIPT基本検査(13.18.21染色体、性染色体)

なぜ出生前診断を受けようと思ったのですか?

妊娠時30歳を超えており、高齢出産のリスクを鑑みたときに、妊娠の早い段階で検査を受けることで安心して出産に臨みたいと思ったから。

以前からNIPT(新型出生前診断)のことはご存じでしたか?

何となくは知っていた。

実際に受けてみて感じたことを教えてください

予想していた以上にNIPTを受ける妊婦さんがいたこと。待合室が常に混雑していたことに驚いた。また検査は採血だけなので、体に負担をかけることなく結果が出るのはありがたいと思った。採血一本でわかる画期的な検査だが、結果をどう受け止めるか、結果への覚悟をしっかり理解し、安易な気持ちで受けてはいけないと感じた。

次のお子さんを妊娠したときも出生前診断を受けたいと思いますか?

年齢を重ねるにつれ、染色体異常のリスクが高まるため、必ず受けたい。

※記載の体験談は個人の感想でございます

NIPTが受けられるおすすめクリニック紹介

八重洲セムクリニックNIPT検査の老舗クリニック

八重洲セムクリニックフロント
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八重洲セムクリニック診察室
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日本で初めて年齢制限のないNIPTを始めた奥野幸彦医師(産婦人科医)のクリニックです。東京駅(八重洲口)徒歩5分の立地で東北や九州など遠方から来院する妊婦さんもいらっしゃいます。
また、検査を受けた際の安心感からリピーターの受検者が多いのも特徴です。

検査ではカウンセリング累計10,000件以上、出生前診断歴45年の奥の医師が丁寧に説明を行います。
検査前後問わず電話相談対応しており、検査結果の説明を直接聞きたい場合も対応可能です。
そして、万一陽性結果が出た場合は同院にて羊水検査を受けることが可能(無償)で、他院への紹介状の相談・妊娠継続に関する相談が出来るなど、細やかで不安を抱えた妊婦さんに寄り添ったサポート体制が好評です。

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先天性異常のリスク軽減のために質の高い酵母葉酸の摂取を

酵母葉酸は体内に長くとどまる

赤ちゃんの先天性異常である、神経管閉鎖障害のリスクを下げるために、葉酸の摂取が大切ということは、多くの方がご存知かと思います。

しかし、葉酸は水に溶けやすい性質を持っているので、体内に留めておくことは難しく、十分な量を摂取するには、普段から継続的に摂ることが重要です。

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