コエンザイムQ10の妊活への効果とは

コエンザイムQ10が含まれている食材

牛肉や豚肉などの肉類に含まれる脂溶性ビタミンの1つであるコエンザイムQ10。抗酸化作用が高く美容成分として有名なコエンザイムQ10ですが、その働きから妊活へも効果的と言われています。

ここでは、コエンザイムQ10が妊活においてどのような働きをするのかを解説したいと思います。不妊で悩む夫婦の方だけでなく、今後妊娠を考えている妊活層にもコエンザイムQ10はおすすめです。

管理栄養士が監修

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BELTA専属 管理栄養士
鳴海 菜々恵 (なるみ ななえ)

コエンザイムQ10の妊活への効果

コエンザイムQ10は抗酸化作用が高いことからアンチエイジングとして有名な成分ですが、そのアンチエイジング効果が妊活においても良い影響が期待されています。

ミトコンドリア活性化で卵子の老化予防

ミトコンドリア

ミトコンドリアがエネルギー(ATP)をつくるときに必要となるのがコエンザイムQ10です。コエンザイムQ10が不足しているとうまくエネルギーがつくられず、体の酸化を抑制することができません。

コエンザイムQ10が十分にあることでエネルギーの産生をサポートし、ミトコンドリアを活性化させてくれることで卵子の老化を緩やかにしてくれます。

年齢を重ねるとミトコンドリアのエネルギーが減ってくると言われていて、若い世代の女性は38歳以上の女性より75%もATPが高いという報告もあります。

ミトコンドリアを活性化して妊娠に向けた準備を

※参考:ミトコンドリアにおける加齢に伴う変化

着床率アップ

抗酸化作用が高いコエンザイムQ10は卵子の老化だけでなく、卵巣機能の老化を予防します。

コエンザイムQ10の生殖補助医療(ART)における影響の試験を実施したところ、着床率が向上したという報告がありました。

こうしたことからコエンザイムQ10が不妊を改善するサポートをするという可能性が示されています。

※参考:コエンザイムQ10による前処理は、卵巣予備能が低下した予後の低い若い女性の卵巣反応と胚の質を改善します

精子の質の維持

コエンザイムQ10は女性だけでなく、男性にも有効な成分です。男性も加齢とともに体内の活性酸素が増えていき、体が老化することで精子の数の減少や、精子の運動率が低下していきます。

コエンザイムQ10を摂取することで体の酸化を抑制し、精子の質を維持する働きが期待できます。

疲労回復

コエンザイムQ10はエネルギーをつくる働きがあると上記で解説しましたが、その働きから疲労回復にも有効な成分です。以前は“ビタミンQ”とも呼ばれていました。

疲労は妊活夫婦のタイミングを崩してしまうキッカケになってしまいがち。元気な体を維持することが妊活でも大事な要素の1つです。

コエンザイムQ10を摂取できる食品

イワシやサバなどの青魚類

イワシやサバなどの青魚類や、牛肉や豚肉などの肉類にコエンザイムQ10は豊富に含まれていて、日本コエンザイムQ協会が推奨する摂取量は1日あたり100mgとしています。

しかし、一番コエンザイムQ10が含まれているイワシでさえ100mg摂取するためには、約26匹食べなくてはなりません。

妊活において重要なコエンザイムQ10ですが、日常の食生活から補うのはなかなか難しいのが現実です。

コエンザイムQ10には還元型と酸化型がある

コエンザイムQ10には還元型と酸化型がある

コエンザイムQ10には「還元型」と「酸化型」の2種類あります。

体内でつくられるのが還元型のコエンザイムQ10です。酸化型のコエンザイムQ10を摂取した場合は体内で還元型に変換する必要があり、加齢やストレスなどによって変換されにくくなってしまいます。

そのため、コエンザイムQ10を摂取する場合は還元型のものがおすすめです。

ビタミンB1と一緒に摂ることで相乗効果

エネルギーを生産するシステムの1つ「クエン酸サイクル」はビタミンB1によって活性化されます。エネルギーを効率よくつくるためには還元型のコエンザイムQ10とビタミンB1を一緒に摂取することが推奨されています。

※参考:食事から摂りたい還元型コエンザイム Q10

妊活用サプリメントでコエンザイムQ10を補おう

サプリメント
  • ・食事でコエンザイムQ10を補うことが難しい
  • ・コエンザイムQ10は還元型がおすすめ
  • ・ビタミンB1と一緒に摂ることで相乗効果がある

といった理由から、コエンザイムQ10の摂取はサプリメントの利用がおすすめです。

その中でも妊活用のサプリメントであれば、還元型コエンザイムQ10だけでなく、ビタミンB1が一緒に配合されているタイプもあります。

妊活中の方、これから妊娠を考えている方は、サプリメントなどからコエンザイムQ10を取り入れてみてはいかがでしょうか?

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