30代女性の「最近疲れが取れない…」原因や対策方法とは?
20代の頃と比べて30代、40代になると疲れがとれにくくなってきたと感じる方も多いのではないでしょうか?
やはり若い頃と比べて確実に体は衰えているため、同じことをしていても疲れを感じやすくなるのは自然のこと。
しかし、「歳だから」と諦めるのではなく、生活習慣を見直してできる限り快適に過ごしたい人が殆どだと思います。ここでは女性を中心とした30代40代の疲れの原因や対策について解説しています。
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看護師が監修
BELTA専属 看護師
立谷 紗耶華
(たちや さやか)
疲労の種類
疲れには主に、「肉体」「精神」「脳」の3種類あると言われています。
何となく疲れていると感じても、その疲れはどんな種類かによって対策も変わります。まずは疲れの種類について知っておきましょう。
肉体的な疲れ
疲れを一番感じやすいのが肉体的な疲れです。体を使うことで疲労を感じるため、仕事や趣味など様々なことが原因で疲れを感じます。
仕事の疲れ
デスクワークで一日中座っている方でも仕事の疲れは溜まります。座るという姿勢は血行を悪くするため、腰痛や肩こりといった不調も引き起こしやすいです。
育児疲れ
30~40代女性となると育児中のママも多いと思いますが、特に子どもが小さいうちは育児で毎日ヘトヘトになりがちです。赤ちゃんのうちは夜泣きでの睡眠不足や、幼児になってからは毎日保育園への送り迎えなど自分以外のことでの負担が増えます。
運動疲れ
趣味でスポーツや筋トレをしている人はその影響で体に疲れを溜めるケースも多いです。特に最近は女性も仕事終わりにジムへ通う方も多くなっています。
ホルモンバランスの変化による疲れ
女性ホルモンのバランスが変化することによって、怠さや疲労を感じる場合もあります。特に月経中はホルモンバランスが変化しやすく、不調が起こりやすいです。
精神的な疲れ
肉体的な疲れと比べると自身では気付きにくい疲れの1つが「精神的な疲れ」です。
例えば同じ仕事による疲れでも、「残業が多い」「休憩がとれない」といったのは肉体的な疲れになりますが、「仕事がうまくいかない」「人間関係が良くない」「苦手な上司がいる」といったことから来る“気疲れ”が精神的な疲れにあたります。
女性特有の「妊活に取り組んでいるがなかなか授からない」という悩みも精神的な疲れにあてはまります。
脳の疲れ
精神的な疲労と混在する人もいるかもしれませんが、脳からくる疲れも存在します。特に現代人はパソコンやスマホの普及により様々な情報を毎日得ています。何気なくインターネットを利用しているだけであっても脳が情報処理に働いているのです。
SNSなどは個人間でコミュニケーションコストも発生しやすく、「既読スルー」や「フォロワー」などを気にする人も少なくありません。
疲労の原因
疲労の原因は様々なものが考えられていますが、代表的なものは以下になります。
ストレス
精神的な疲労の代表的な原因がストレスです。ストレスを受けると体が反応して疲労につながります。交感神経の活動を活発にして戦う準備をするのですが、この交感神経がストレスと疲労に関連しています。
交感神経がストレスに対抗するために活発になる時間は長く続きません。その影響によって交感神経が疲れてきて自律神経失調症やうつ病になってしまうケースがあります。
排卵日までは卵胞ホルモンが優位になる低温期、排卵日を過ぎると黄体ホルモンが優位になる高温期と呼ばれます。月経が始まると低温期に入り、排卵が終わると高温期に入りますが、妊娠に至らなかった場合は月経が起こります。
ストレスにはGABAがおすすめ
ちょっと疲れた時や、一息つきたい時にGABA入りのチョコレートを食べる方も多いと思いますが、GABAはストレスを軽減する効果があります。イライラケアやスッキリをサポートしてくれる働きを期待することができます。
GABAってどんな効果がある?血行が悪い・貧血
貧血体質の方や血行が悪い方は疲れが溜まりやすい体質です。血行が悪いことで体に老廃物が蓄積され、疲労を感じやすくなります。デスクワークなどでパソコンを使って一日中仕事する人や、運動不足の人が血行不良になりやすく肉体的な疲れの原因になりやすいです。
疲れをとるポイント
劇的に疲れをとるという方法はありません。生活習慣を見直して少しずつ改善していくことが基本となります。生活習慣で見直すべきポイントは以下です。
※参考:身体と心の疲労回復
睡眠・休息を十分にとる
睡眠を中心とした休息をとるということが一番の疲労回復方法です。
「なかなか寝付けない」「途中で起きてしまう」という質の低い睡眠にならないように、就寝前の行動に気を付けましょう。
カフェインの摂取を控える
カフェインには覚醒作用があります。コーヒーや紅茶にはカフェインが含まれているものが多いため、就寝前には控えることをおすすめします。もし飲む場合はノンカフェインのタイプを選びましょう。
スマホやパソコンを控える
スマホやパソコンのディスプレイから発光されるブルーライトはメラトニンの分泌を抑制するため、寝つきが悪くなります。就寝の1時間前はできるだけスマホやパソコンを控えるようにしましょう。
ストレス解消できることをする
精神的な疲れに有効なのがストレスを解消することです。ストレスになっている原因がわかっていて自ら解消できれば問題ないですが、現実的に難しいことが殆どです。
そのため、趣味や好きなことなど別の方法でストレスを解消できる方法を見つけることがポイント。ストレスとうまく付き合っていく方法を見つけましょう。
栄養をしっかり摂る
食事は健康の基本です。その中でも疲労回復におすすめの栄養素はビタミンCやアミノ酸、精神面や脳の疲労におすすめなのがビタミンB群です。
ビタミンCは抗酸化作用が高く、体全体に必要な栄養を届けたり、疲労物質の回収をスムーズにしてくれます。アミノ酸も筋肉に溜まる疲労物資の分解をサポートする働きがあります。
ビタミンB群の中でも、ビタミンB6は脳の神経伝達物質の原料に、葉酸やビタミンB12は細胞をつくる上で欠かせません。
シャワーよりも入浴を
疲労回復にはシャワーより入浴が効果的です。
入浴すると副交感神経の働きが活発になり、身体がリラックスします。寝つきが良くなり睡眠の質が上がるので、翌朝に疲れを引きずらなくなります。
入浴には次の3つの作用があります。
- ・温熱作用
- 身体がお湯に温められると、血流が良くなり血行が促進されます。
- ・静水圧作用
- 水圧がマッサージのような作用をもたらします。むくみをやわらげます。
- ・浮力作用
- お湯の中で浮力作用が働くと、余計な力が抜け、筋肉まわりのコリがほぐれます。
入浴中に疲れてしまう方は5分ほどの短い入浴から始めてみましょう。