母乳はいつまであげればいいの?授乳をやめるタイミングは?
赤ちゃんに母乳をあげているママの中で、「授乳っていつまで続けるのかな?」「そろそろ卒乳した方がいいのかな?」と授乳をやめるタイミングはいつなんだろうと疑問に思う方は多いのではないでしょうか?
ここでは、いつまで母乳育児を続けたらいいのか、卒乳を始める目安などについて解説していきます。
助産師が監修
BELTA専属 助産師
立谷 紗耶華
(たちや さやか)
赤ちゃんとママのタイミングで決めてOK!
「いつ授乳をやめたらいいの?」、「母乳はいつまであげればいいの?」という質問に、明確な答えはありません。
ひと昔前では、1歳でやめた方がいいという話もありましたが、いつ授乳をやめた方がいいか決まった時期はなく、赤ちゃんやママの健康状態やタイミングでやめて良いとされています。
平均的には、1歳〜1歳半までが多い
平成27年度の調査では、13〜15ヶ月で離乳を完了した割合が最も多いです。
ちょうど1歳ごろは離乳食が進んでおり、離乳食完了時期に当たります。
母乳をあげなくても徐々に離乳食が進んでいくにあたり、自然と卒乳できたというママも多いです。
※参考:授乳・離乳の支援ガイド
WHOでは2歳以上になるまで母乳育児を推奨している
WHO(世界保健機関)では、生後6ヶ月間は完全母乳で、その後、2歳以上になるまでは、母乳育児をすることを推奨しています。
母乳には多くの栄養素や免疫物質が含まれています。なので、赤ちゃんにとっては2歳前後になっても、栄養を摂るための重要な手段であるとされています。
母乳育児を続けるメリットは?
必要な栄養素や免疫物質をたっぷり与えることができる
母乳には、タンパク質やミネラル、ビタミンなどの他にホルモンや酵素、免疫物質など多くの成分が含まれているため、理想の食べ物と言われています。
もちろん赤ちゃんの成長に伴って、摂取するべき栄養素や量が変わります。母乳以外から摂り入れなければならないものもありますが、赤ちゃんにとって母乳が大切な栄養であることに変わりはありません。
ママの体の回復を助ける
産後に体重が増えてしまい、早く痩せたいと思うママは多くいらっしゃると思いますが、母乳を作る際は、多くのカロリーを消費します。
具体的には、1日の授乳で300〜600kcal程消費すると言われています。なので、授乳をしている場合は、いつも以上に多くのカロリーを消費するので、元の体重や体型に戻りやすくなります。
また、母乳をあげている間は、ホルモンの影響により、生理が再開するまでにかなりの期間が空きます。子宮を休めるという意味で、産後の回復を早めることができます。
スキンシップが増え、ママと赤ちゃんの心を安定させる
授乳はママと赤ちゃんの大切なスキンシップの機会です。
赤ちゃんは授乳中にママとの繋がりを感じ安心感を覚えます。
また、授乳中はオキシトシンと呼ばれるホルモンが分泌され、幸福感を感じやすくなったり、ストレスを軽減させる効果があります。
卒乳を考え始める一般的な目安やタイミングは?
離乳食を1日3回食べるようになった時
卒乳のタイミングとしては、離乳食を1日3回食べるようになり、母乳以外からしっかりと栄養が摂れるようになった時が多いようです。
一般的には、生後5〜6ヶ月ほどから離乳食を開始し、1歳〜1歳半になるぐらいで離乳食に完全に切り替わるとされています。
職場復帰や保育園などへ入ることが決まった時
仕事へ復帰したり、保育園に預けたりすると、日中は授乳をすることができなくなるので、それをきっかけ卒乳をし始めるママも多いです。
日中は赤ちゃんにおっぱいをあげることができなくなりますが、朝と夜は授乳を続けることが大切です。
2人目など、次の妊娠を意識した時
産後は、なかなか生理がこないというママが多いですが、母乳をあげている最中は、プロラクチンというホルモンの影響で排卵が抑制されることがわかっています。
排卵がこないということはまだ、赤ちゃんを産む準備ができていないということです。なので、排卵を促すためにも、次の妊娠を意識し始めたタイミングで卒乳し始めるママもいらっしゃいます。
卒乳する際に気をつけるべきこと
いきなり授乳回数を減らさない
いきなり授乳回数を減らすことは避けましょう。
授乳はスキンシップの大切な機会なので、昨日までママのおっぱいを吸うことができていたのに、いきなりできなくなってしまうのは、赤ちゃんにストレスがかかってしまいます。
卒乳をする際には、いつも以上にスキンシップをとることを心がけたり、愛情をたっぷりと赤ちゃんにあげるようにしましょう。
母乳が溜まり、乳腺炎などのトラブルを引き起こす可能性がある
母乳をあげるのを辞めたとしても、その時点で母乳が作られなくなるわけではなく、その後も母乳は作られます。
その状態が続くと、母乳が溜まり、おっぱいが張ってしまったり、ひどい場合には、腫れ、痛み、発熱などの症状を伴う乳腺炎になる可能性もあります。
対策としては、搾乳をして、溜まった母乳を外に出すことがおすすめです。しかし頻繁に搾乳をしてしまうと、また母乳が作られ始めることもあるので、最後の授乳から、1〜3日経ち、これ以上は痛くなりそうという時点で搾乳しましょう。
赤ちゃんにとって母乳は大切な栄養源
母乳は、栄養や免疫物質など、赤ちゃんにとって必要な栄養素がバランス良く含まれています。
母乳をしっかり届けるためにも、普段の食生活を気をつけることが大切です。
しかし、家事や育児に大変で、気を遣っていられないというママも多くいらっしゃいます。
そんな時はサプリメントを活用して、授乳中に大切な栄養を補ってみてはいかがでしょうか?
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