妊活におすすめの食事やレシピをご紹介【管理栄養士監修】
妊娠に向けた体づくりのためにも、食事は大切なことの1つです。しかし、忙しくて、なかなか食事が取れない、疎かにしてしまっているという人は多いのではないでしょうか?
ここでは、妊活中に必要な栄養が摂れる食事やレシピを紹介していきます。しっかりと赤ちゃんを迎え入れる準備をしていきましょう。
管理栄養士が監修
BELTA専属 管理栄養士
鳴海 菜々恵
(なるみ ななえ)
妊活中に大切な栄養素は?
普段から、1日3食を心がけ、バランスの良い食事をしましょう。基本は5大栄養素の糖質、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランス良く摂ることが大切ですが、その中でも特に妊活中に必要な栄養素は以下です。
葉酸
葉酸は、ビタミンB群の一種で、細胞の増殖や臓器、赤血球を作る助けをする働きを持っており、男女とも普段から取り入れたい栄養素でもあります。
この葉酸は、赤ちゃんの脳や、脊髄などの神経系を作る際に必要な栄養素です。
葉酸は、水に溶けやすく、たくさん摂ったとしても、余った分は尿に含まれ、排出されてしまうので、毎日摂取することが大切です。妊活中は、1日あたり400µgを摂取することが望ましいとされています。
葉酸が豊富な食材
食材(100g) | タンパク質量 |
---|---|
枝豆(ゆで) | 260µg |
ライチ | 100µg |
鶏レバー(生) | 1300µg |
ウナギ肝 | 380µg |
ホタテ | 87µg |
タンパク質
タンパク質は、体を作る大切な栄養素です。このタンパク質によって、髪の毛、爪、肌、筋肉、臓器などが作られています。
赤ちゃんの体もこのタンパク質を元に作られます。なので、しっかりと妊活中から意識して摂り入れることが自分の体だけでなく赤ちゃんの成長にも繋がります。
タンパク質が豊富な食材
食材 | タンパク質量 |
---|---|
鶏胸肉皮付き(100g) | 19.5g |
銀鮭(100g) | 19.6g |
さば(100g) | 20.6mg |
納豆(50g) | 8.3g |
卵(50g) | 6.2g |
鉄
血液中の鉄分が少なくなると、酸素を運ぶ赤血球が作られなくなり、貧血に繋がってしまいます。また、女性の場合は月経で血液を失ってしまうので、鉄分が不足しやすいです。
鉄分が不足すると、赤ちゃんの栄養不足や、胎盤の形成などに影響してしまいます。妊活の段階からしっかりと補っていきましょう。
鉄分が豊富な食材
食材 | タンパク質量 |
---|---|
豚レバー(生50g) | 6.5mg |
鶏レバー(生50g) | 4.5mg |
カツオ(生50g) | 1.0mg |
調整豆乳(200g) | 2.4mg |
納豆(50g) | 1.7mg |
特に女性が妊活中に摂取したい栄養素は葉酸
妊娠初期に、葉酸の摂取が不足していると、赤ちゃんの神経管閉鎖障害という先天性異常のリスクが高まることが多くの研究からわかっています。
一般的に、赤ちゃんの神経が作られ始めるのが、妊娠2週目ごろです。しかし、妊娠していることに気付く時には、ほとんどの場合、妊娠5〜6週目になっていることが多いです。
妊娠に気づいた時に葉酸を摂取し始めても、十分な葉酸濃度が得られないことが考えられます。なので、妊娠を考え始めた段階から、葉酸を積極的に摂取しておくことが大切です。
※参考:葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果
葉酸はいつから摂取するべき?特に男性が摂取したい栄養素は亜鉛
男性も、普段の食事からタンパク質などを摂取することは大切ですが、特に男性におすすめの栄養素は亜鉛です。
この亜鉛には、生殖機能の老化を予防する働きがあるとされ、男性の場合では、「精子を作るミネラル」と呼ばれていることもあり、精子量の増加や運動率の低下を抑える効果があるとされています。
亜鉛が妊婦や妊活中の男女に与える効果とはおすすめレシピをご紹介
鮭のクリーム煮
鮭には良質なタンパク質が含まれているので、体づくりには効果的です!
2人前の材料
- 鮭:2切れ
- 玉ねぎ:1/2個
- ブロッコリー:1/2株
- 白ワイン(酒):10g
- 無塩バター:20g
- 小麦粉:大さじ2
- 塩こしょう:少々
- コンソメ:1/2個
- 牛乳:1カップ
作り方
- ①鮭の水気をとる
- ②玉ねぎを薄切りにする
- ③耐熱皿に、玉ねぎを置き、その上に鮭を並べる。塩こしょう、白ワインを入れ、ラップをかけ、電子レンジで2分加熱する
- ④ブロッコリーを分けて耐熱皿にのせ、ラップをして電子レンジで2分加熱する
- ⑤無塩バターと小麦粉を耐熱ボウルに入れ混ぜ合わせ、電子レンジで30秒加熱する
- ⑥牛乳を加えながら混ぜ、そこに砕いたコンソメを入れて、電子レンジで3分加熱する
- ⑦取り出して混ぜてさらにレンジで3分加熱
- ③と⑦とブロッコリーを合わせ、塩こしょうで味を調え、電子レンジで1分加熱する
牡蠣のみぞれ鍋
牡蠣には亜鉛が多く含まれています!妊活中の夫婦におすすめです!
2人前の材料
- 牡蠣:10粒
- 豆腐:1/2丁
- 大根:1/3本
- ぶなしめじ:1/2パック
- 水菜:1/2袋
- 人参:1/3本
- 乾燥カットわかめ:大さじ1
- ☆だし汁:2カップ
- ☆醤油:小さじ1
- ☆みりん:小さじ2
- ☆酒:1/4カップ
作り方
- ①牡蠣、塩(小さじ1)、片栗粉(分量外)をボウルに入れ、揉んで、ぬめりや汚れを落とす
- ②牡蠣が全て浸る程度の水を加え、やさしく混ぜる
- ③汚れている水を捨てて、2、3回水を替えながら洗い、水気をとる
- ④大根をすりおろし水気をとり、汁と分け、わかめは水で戻しておく
- ⑤豆腐は1cm幅で切り、ぶなしめじは食べやすい大きさにし、人参は2〜3mmの輪切りで、水菜は5cm幅に切る
- ⑥鍋に☆と大根おろしの汁を入れ、火にかける
- ⑦沸騰したら、水菜と大根おろし以外の材料を全て入れる
- 牡蠣がぷっくりしてきたら水菜と大根おろしを加え1〜2分加熱する
きのこのマリネ
きのこには葉酸が豊富に含まれています!食事からでも葉酸を摂取していきましょう!
2人前の材料
- ぶなしめじ:1/2パック
- まいたけ:1/2パック
- えのきたけ:1/2パック
- 塩:小さじ1/4
- ☆ごま油:大さじ1
- ☆酢:大さじ1
- ☆白いりごま:小さじ2
作り方
- ①ぶなしめじ、まいたけ、えのきたけを小房に分ける
- ②耐熱容器に①と塩を入れ、レンジで3分加熱する
- ③☆を入れて混ぜ合わせる
- ④冷蔵庫で冷やす
妊活中に避けた方がいい食事は?
妊活中に摂りたい食事の他に、避けた方がいい食事もあります。以下のものは、赤ちゃんの成長に影響があるとされているので、なるべく控えるようにしましょう。
アルコールやカフェイン含まれているもの
妊活中に少量のアルコールであれば、問題ないとされていますが、妊娠している可能性が少しでもある場合は避けた方が安全です。妊娠中の飲酒は、赤ちゃんの形態異常や、脳障害を引き起こす可能性が高くなることがわかっています。
また、過度な飲酒は、健康や、生殖機能にも影響し不妊の原因になることも考えられます。
カフェインも過剰に摂取した場合は、出生時の低体重につながるリスクがあります。妊娠を予定している場合は、マグカップ2杯ほど(カフェイン300mg)にしましょう。
糖質が多い食事
糖質は体を動かすエネルギーとしては、大切な栄養素ですが、摂りすぎは禁物です。糖分をとりすぎ、肥満体型になってしまうと、妊娠糖尿病などにつながる可能性が高まり、お腹の中の赤ちゃんの成長に影響が出ることがあります。
普段からご飯やパンなどの炭水化物だけではなく、しっかりと栄養バランスが整った食事を心がけましょう。
リステリア食中毒の原因となるもの
生ハムやナチュラルチーズ、スモークサーモンなどの身近な食品にも注意です。リステリアという、食中毒を招く菌が潜伏している可能性があります。
リステリア中毒は、個人差はあるも健康な成人であれば重い症状が出づらいのですが、妊活中・妊娠中の方は感染しやすい上に、早産や流産の原因になることがあります。
しっかりと加熱することにより、感染可能性は低下するので、食べる際は火を通すと良いでしょう。
※参考:厚生労働省
体を冷やす食べ物
妊活中の冷えは大敵です。
冷え体質は、様々な不調を引き起こす原因になるだけでなく、子宮周りの環境にも影響があるとされています。
そうめんなどの夏に食べたくなるような食事だけでなく、生野菜やフルーツなども体を冷やす食材です。適度にバランスよく摂取して、体を冷やし過ぎないようにしましょう。
妊娠のための冷え対策を詳しくみる妊活中に必要な栄養素をサプリメントから摂ることもおすすめ
ここまで、妊活中に大切な栄養や食事についてご説明してきましたが、食事のみでは補いにくい栄養素もあります。
栄養バランスを考えて、食事を作るのも一苦労です。
そんな時は、サプリメントを使ってみるものおすすめ。妊活向けのサプリであれば、妊活中に必要な栄養素を丸ごと摂ることができます。
妊活向け葉酸サプリを詳しくみる