育休明けの職場復帰の不安を
解消するための備えとは

キャリア

女性活躍や男性育休取得の後押しをするライフステージ特化型の福利厚生サービス『TUMUGU』を提供しているQOOLキャリア代表の山中より、『育休後の職場復帰の不安を解消するための備えとは~仕事と育児の両立支援~』について、様々な立場と働き方をしてきた経験をもとに、育休明けのママにどんな知識が必要かお話をさせて頂きました。

1月にイベントを開催した理由は、育休中の方に保育園の内定通知が届く時期だからです。保育園が決まり、これから会社と面談という方も多いのではないでしょうか。本日は①職場復帰までの流れ、②働き方の選択肢、③どんな備えをするべきか?という3点のテーマについてイベント内容を抜粋し、ご紹介します。

登壇者紹介

山中 秦子
株式会社QOOLキャリア 代表取締役社長
株式会社QOOLキャリア
代表取締役社長
山中 泰子
大学卒業後、大手IT人材サービス企業にて人事を担当。その後、上場会社の人事担当執行役員やスタートアップ人事責任者、IPOを経験し、QOOLキャリアにジョイン。一児の母。

大学卒業後、大手IT人材サービス企業にて人事を担当。その後、上場会社の人事担当執行役員やスタートアップ人事責任者、IPOを経験し、QOOLキャリアにジョイン。一児の母。

育休明けの職場復帰までの流れ

QOOLキャリアの転職支援サービスの登録者数は、2~3月が最も多い時期です。これは「今の会社に復帰して大丈夫だろうか?」という不安によるものです。6月にも登録者が増えるのですが、こちらは「会社に復帰したけれど、今の会社で働くのは厳しいとわかった。転職活動を始めたい」という方がGW明けに増えるからです。

皆さんがたどる今後の流れですが、まずは会社に「保育園が決まったので復帰したい」と連絡し、復帰の時期やポジションなどを調整することになります。ご自身の状況やご希望をきちんと共有しておくことが大事です。

復帰するのは4月下旬をおすすめします。4/1 から慣らし保育がスタートするものの、最初の数日は2~3時間のお預けで、ご飯も食べずにお迎えに行くことが多いです。自治体からの縛りで、4月中に必ず復帰する必要があったりもしますが、4月の前半よりも下旬のほうが賢明です。保育園で集団生活を始めると、子どもは風邪やインフルエンザなどをよく発症しますので、呼び出しや自宅保育に対応するためでもあります。

4月下旬にうまく復帰したとしても、6月になる頃には「やはり転職したい…」となる方も多いです。そうならないためにも、自分にはどんな働き方がベストか?をよく考えておいてください。旦那さん、あるいは近所にもしご親族がお住まいであれば、うまく相談しながら体制を整えていただきたいです。とにかく、子育てのために使えるものは、全て活用していきましょう。

ご自身に合った働き方を

近年はフレックスタイム制度が利用できる企業が増えています。月間に160~180時間働くとか、1日1時間でも10時間でもいいので、好きなように開始時間と終了時間を選択できるとか、10~15時はコアタイムだから必ず居るように、など様々な働き方ができます。

しかし、フレックスタイム制度がない場合、定時の時間に必ず出社する必要があり、保育園に預けられる時間が決まってしまいます。給与額次第で延長保育を利用するか否かの判断も変わりますが、18時には迎えに行かなければならない場合、移動時間を考慮して早めに会社をでなければ、といった話になります。

そうした調整がどれだけ可能なのか?給料にはどんな影響を与えるのか?リモート勤務は可能なのか?といった条件をよく理解して、なるべくデメリットが発生しないように研究しておいてください。

家庭での話し合い

保育園からの呼び出しに備えて、電話をかけてもらう優先順位を決めておきましょう。ご自身なのか、旦那さんなのか、近くに住んでいるご両親なのか、いろんな状況に対応できる体制が重要です。

子どもが熱を出すと保育園が預かってくれないことや、保育園自体がインフルエンザの流行などで1週間まるごと休園になるケースもあります。そういう事態に預けられる場所があるないでは大違いです。

自治体によってはエリアに2~3つくらい、熱が出ていても預けられる病児保育の施設があります。ぜひ事前に下見をして、値段や受け入れ枠の数を把握しておいてください。会社によっては病児保育の費用を負担してくれる場合もあります。

人事、上司やメンバーとの話し合い

家族との話し合いの次に大事なのは、会社の同僚とのコミュニケーションです。会社から時短勤務にOKが出ていたとしても、同僚にそれが正しく伝わっていないと軋轢を生んでしまいます。

上司との関係性も重要です。私がライフステージと共に働き方を変えてきたように、やりたい仕事や働ける環境は常に変わっていきます。周囲との認識の違いに戸惑うこともあるでしょう。できれば月1回くらいは上司と面談をして、ご自身の働き方の希望を調整できると理想的です。会社とやりとりする書類も増えますので、先輩ママさんや労務に強い方にも気軽に相談できる相手を確保しておいてください。とにかく、味方を多く作っておくことが肝要です。

また、育児中に会社に起きた変化をキャッチアップしておいてください。状況を理解せずに復帰するとギャップに苦しみます。会社からのご自身への期待像と、会社が現在向かっている目標をよく理解しておくほどに、職場復帰はスムーズになります。

一番大切なのは心構えです。まだ実感が湧かないと思いますが、4月にはとうとう職場復帰することになります。新卒の気持ちに戻って、子育てモードから切り替えたマインドを作ってください。

先輩ママからの助言「ツールを活用しよう」「事前確認は入念に」

続いて、QOOLキャリアのキャリアコンサルタントでもあるママさんが、どんな職場復帰を経験してきたかをご紹介します。

ゆかりさんは2歳と3歳のお子さんがいるママで、現在は時短で働いています。元々ウェディング系のお仕事をしていたのですが、コロナで会社が傾いたせいで復帰できるポジションを用意できなくなったそうです。もう会社には戻れないとなり、育休期間中に転職活動をして弊社で職場復帰した方です。ブランクが3年ほどあり、しかも子ども2人を育てながらの転職はかなり苦労したようです。
皆さんへのアドバイスとしては「家電やネットスーパーをうまく使うこと」とのことです。自分の生活スタイルに合うサービスを探し出して、上手に活用できるかいなかで、生活の自由度は大きく変わってきます。

もう1人は、同じくキャリアコンサルタントである一児のママ、夏子さんです。
彼女は営業職で復帰したものの、今の仕事で働き続けるのは無理だなとQOOLキャリアに転職しました。働き方の事前確認が足りなかったため、復帰後に地方出張が多くなり、帰宅が夜の7~9時になってしまったそうです。時間制限があることを正確に伝えられていれば、配属先の変更などで調整できたかもしれません。いくら自分が伝えたと思っていても、実はかみ合っていなかったというケースもあります。

どんなママであっても、産後の職場復帰は大変なものです。働きなれた職場に復帰できるのが一番なのですが、自分のライフステージと会社の状況が合うのか?自分に合うポジションで働き続けられるのか?というのは長い目で見て考えなければいけません。

若いうちでないと転職は大変ですので、まずは情報を収集する意味でもQOOLキャリアなどのサービスをうまく使って頂ければと思います。『TUMUGU』という弊社サービスの中には電動自転車のサブスク(サイクループ社と提携)もありますので、ライフステージに合わせて家電や託児所、食事スタイルなどはどんどん楽なものを選んでいきましょう、というのはかなり切実な助言です。
特に電動自転車は高額なので盗難リスクもあるし、電池の劣化が激しいし、子供の成長や人数に合わせて乗り換えたりしたい…その望みにサブスクならお応えできます。

参加ママからのQ&A

Q1. 復帰後に転職を考えています。復帰時に会社に正直に伝えるべきでしょうか?

A:よく聞かれるのですが、ケースバイケースです。

復帰しないと言えば手当が切られたり、有給を使わせてくれなくなったり、保育園に出す就業証明、復帰証明を出してくれなくなることがあります。しかし、女性が多くて手続きに慣れている会社、あるいは関係性がしっかりできている会社には正直にお伝えしてもいいかと思います。ある程度予想はついているはずなので、前向きな交渉ができる可能性が高いです。

逆にそういったことに慣れてないブラックな会社なら、おそらく退職させられてしまいます。退職となると、3ヶ月以内に復職できなければ保育園を利用できなくなる、有給が消化できないなどのデメリットが生じます。会社を見極めて慎重に判断しましょう。

Q2. 今の職場では時短勤務ができません。契約社員の職を探していますが、正社員を手放さない方がよいでしょうか?

A:正社員の確保をおすすめします。

どうしても不可能であれば、「正社員で時短勤務がNGなら契約社員で雇用を」と会社に相談してみてください。それならば有給が引き継がれます。交渉が難しい会社であれば、復帰証明は出してもらい有給を使いつつ、1ヶ月ぐらいは欠勤控除でいいので在籍させてもらう、という手もあります。これで転職活動期間を少しは確保することができます。

Q3. 子供が病気になった際、夫とケンカせずにどちらが休むかを話し合うコツを教えてください。

A:一つのテクニックとして、電話を受ける優先順位をあえて夫を先にするという策があります。こうすると、夫の目に触れないうちに事案が片付いてしまうことがありません。そして、普段は自分が休むようにしておけば、ある種の恩を売っておけます。ここぞという時に頼みやすくなるかもしれません。

また保育園の先生と仲良くなっておけば、駆けつけるまでの時間を融通してくれたり、近くの病院に連れて行ってもらえるようなケースもあります。

BELTAでは、ライフステージの変化によって生まれる不安や疑問を笑顔に変えられるように、資格を持った専門家やプロフェッショナルが実施したイベントをレポートとしてお届けしています。本日共有した内容が、皆様の参考になれば幸いです。