都立上水高校にて出張授業を
実施いたしました

BELTAでは、NPO法人Fine様(以下Fine様)と共同で、東京都の「都立高校生の社会的・職業自立支援教育プログラム事業」に参画し、都立高校にて「生殖と出生の多様性」について伝える出張授業を行っています。
2024年度には合計4校に、BELTA×Fine監修の「生殖と出生の多様性」について学ぶ授業の実施をご希望いただき、2025年1月には都立上水高校の2年生240名を対象に出張授業を実施してまいりました。

人生における選択肢はたくさん!

BELTAでは、女性のライフステージ変化をサポートする中で、妊活中・不妊治療中の方々より「もっと早くに知りたかった」「まさか自分が不妊になるとは思っていなかった」というお声をいただくことがあります。

また、日々「早期から自分の身体について知り適切にケアをしていく」プレコンセプションケアの概念普及を進めるにあたり、10代・20代の生殖や出生に関する知識不足を課題に感じることが多くあります。

こうした背景から、東京都の推進するプログラムに参画し、不妊経験者の支援を行うFine様と共同で「生殖と出生の多様性」を伝える出張授業の展開を行ってまいりました。

高校での授業の様子はこちら

今回の出張授業では、生殖や出生に関する基本知識を伝える前に
「選択肢は自分が今想像している・知っているものよりもたくさんある」
「人生は思った通りにいかないこともある」
ということを感じてもらえるよう、BELTAが製作した「ライフステージすごろく」を体験いただきました。

選択肢の中には、生殖の多様性を知ることが出来る内容だけでなく、人生の中で起こりうるイベント(結婚や就職など)における多様性を伝える内容も入れ込んでいます。

体験した学生たちは
「私子どもが欲しかったんだけど…!子ども産まないらしい!」
「子育てってこんなにお金かかるの…?」
と出てきた予想外の選択肢に大盛り上がりで、ゲームにのめり込んでいました。

学生の知らない妊娠や生殖、出生の知識とは

ライフステージすごろくで、人生における様々な選択肢、その多様性に触れてもらった上で、後半は講義を受けていただいています。

講義の中では
・卵子の数が最も多いのは何歳の時?
・体外受精で生まれる人の割合は、みんなが生まれた時と今ではどれくらい違う?
・妊娠中の母親の身体の変化とは?

など、普段生活をするうえでは触れることのない、一方で今後将来の選択肢を考える上で知っておいていただきたい知識についてお伝えしています。

授業後に実施したアンケートでは、100%の生徒が「授業やすごろくを通して初めて知ったことがあった」と回答していました。

中でも「死産や流産の割合」については95.9%、「体外受精で生まれる子どもの割合」については88.6%の生徒が“初めて知った”と回答しました。

社会の変化、医療の発展を背景に、出生や生殖を取り巻く状況、またその課題も日々変化しています。

今回の授業を通して、改めて今後将来を考えることになる学生たちが自らの意思で人生を選択していけるよう、正しい知識や情報を伝えることの大切さを感じました。

今後も、BELTAではプレコンセプションケアの啓発活動の一環として、中高生に向けた生殖・妊娠に関する正しい知識の普及や教育機関との連携を進めてまいります。