妊娠中のイライラはマタニティブルーの症状?
妊娠後期の妊婦さんが抱える不安とは

妊娠後期の妊婦さんが抱える不安とは

妊娠

妊婦さんなら一度は聞いたことがある、”マタニティブルー”。
マタニティブルーとは、妊娠中や産後に起こる心身にまつわる不安定な症状のことです。近年、新型コロナウイルスの影響で人と触れ合う機会や外出する機会が減ったり、経済不安などから、マタニティブルーや産後うつになる可能性が以前にも増して高まっています。

今回、BELTAでは、妊娠後期の妊婦さん213人に「マタニティブルーに関する不安」についてアンケート調査を実施しました。

10人中9人の妊婦さんが妊娠中にイライラや不安を感じたことがある

妊娠中にイライラや不安を感じたことがある妊婦さんは、「あった(35.2%)」「とてもあった(26.8%)」「少しあった(27.7%)」を合わせると、全体の約9割にも上りました。
この結果から、妊娠中は心や体が不安定になるのは当たり前で、そのような症状がない方のほうが珍しいということがわかりました。

産後に向け今から不安なことは「赤ちゃんが健康に育つかどうか」「出産・育児の身体的疲労」

産後に向けて今不安を抱えていることを聞いてみたところ、「赤ちゃんが健康に育つかどうか(70.4%)」という回答がもっとも多く、やはり一番気がかりなのは生まれてくる赤ちゃんのことということがわかりました。
次いで、「出産・育児の身体的疲労(64.3%)」「睡眠不足(55.9%)」など、慣れない育児の中で体力がもつかどうかを心配している妊婦さんが多く、自由回答からは「上の子のメンタルケアを上手くできるか」という、先に生まれた子どもを気に掛ける回答も寄せられました。

自分が今後産後うつになる可能性について、約8割の妊婦さんが不安を抱えている

また、ご自身が産後うつになる可能性について、現約8割の妊婦さんが「不安」と感じていることがわかりました。すでにイライラや不安を感じている妊婦生活の中で、「産後や育児の疲労が積み重なり、もしかしたら…」と考えてしまう妊婦さんが多いようです。

約2、3人に1人がマタニティブルーを経験、10人に1人が産後うつを経験している事実に関しては「知らなかった」

加えて、出産直後2週間以内に約2、3人に1人がマタニティブルーになっており※1、産後3ヶ月以内に10人に1人が産後うつになっている※2という事実について知っているかを尋ねたところ、「知らなかった」と回答した方が6割強を占めました。

新型コロナウイルスの影響で産後うつになる可能性は上昇。84%の方が「不安」に感じている

また、新型コロナウイルスの影響から、産後一年未満で産後うつになる可能性は10%から24%まで増加※3している事実に関しては、84%の方が「不安」と回答しました。

まとめ

アンケートの結果から、多くの方が妊娠中にイライラや不安を感じているということがわかりました。
今現在悩みを抱えている方は、今はそういった時期なんだとあまり自分を責めずに、リラックスして過ごすよう心掛けましょう。また、コロナ禍の影響でマタニティブルーや産後うつになる可能性が高まっていることから、思い詰めてしまう前に、周囲の方や相談できる機関に相談するようにしましょう。

今まさにつらい気持ちを抱えている方、”今後自分がなるかもしれない”と心配している妊娠中の方、そして当事者のご家族の方には、マタニティブルーの現状を知ってもらい、今回のアンケートを通して少しでも手助けに繋がればとBELTAは考えています。

※1 日本産婦人科医会 女性の健康Q&A「マタニティブルーズについて教えてください」

※2 日本産婦人科医会 女性の健康Q&A「産後うつ病について教えてください」

※3 「産後うつ」の調査 筑波大学 松島みどり准教授