妊娠のためにプレコンセプションケアを。赤ちゃんを迎える前に考えよう。

考えている女性

妊娠に向けて女性の健康を維持する「プレコンセプションケア」。

でも、

『私は健康だし......必要ないのでは?』

とお思いの方も多いかもしれません。しかし、少子化の進む日本社会において誰しもが「不妊」に悩まされる可能性があります。

今回は、日本の生殖補助医療の第一人者である吉村泰典先生に、女性を取りまく社会からみるプレコンセプションケアの重要性についてお伺いしました。

吉村泰典先生
慶応義塾大学名誉教授
福島県立医科大学
副学長 吉村泰典先生

慶應義塾大学名誉教授、福島県立医科大学副学長。日本産科婦人科学会理事長、日本生殖医学会理事長、日本産科婦人科内視鏡学会理事長など、数々の学会の役職を歴任した我が国の生殖補助医療の第一人者。第2~4次安倍内閣では、少子化対策・子育て支援担当として内閣官房参与を務める。

少子化は女性だけの問題じゃない!

「プレコンセプションケア」をご存じでしょうか?

「プレ(事前の)」+「コンセプション(妊娠)」。妊娠に備えて女性やカップルが生活を見直し、健康を心がけるケアのことを指します。痩せすぎ防止、女性ホルモンのコントロール、栄養補給などのケアがありますが、プレコン セプションケアの必要性を語る上で、まずは私たちの社会のこと、とりわけ「少子化問題」から話を始めていこうと思います。

私は生殖補助医療の専門医として、また政府の少子化対策・子育て支援担当の内閣官房参与(第2〜4次安倍内閣時代)として、この問題に深く長く向き合ってきました。その中で痛感したのは、いまだに誰もが少子化を「自分ごとと考えていない」ということです。

例えば、少子化の要因は「女性がキャリア形成を重視するようになり、未婚化・晩婚化が進んだから」という方がいます。確かにそういったデータが発表されていますが、そもそもなぜ女性たちは「未婚または晩婚」の選択をしたのでしょうか?
少子化は女性だけの問題ではありません。そうせざるを得ない環境をつくっているのは「妊娠・子育てをしづらい社会」。そして、誰もがその社会を形成する一員である、という事実から目を背けてはいけないと思います。

キャリア形成において育児経験が強みになる社会へ

オフィスで働く女性

昨今は、男性の育児休暇が増えたり、不妊治療の保険適用が拡大されたりと、「育児」や「不妊治療」への関心が高まっていますね。せっかくなので、もう一歩、掘り下げて考えてみましょう。

例えば、「不妊治療」の治療支援。そもそもなぜ「不妊治療」の需要が高まっているのでしょうか? その背景には、女性が妊娠適齢期を逃しやすい社会の構造があります。

実は、女性の体生まれてから「卵子」を新しく生成することはできません。胎児期に形成された卵子は、体内に保管されて後は減少していくのみ。排卵のたびに新しい卵子が形成されるわけではないのです。
卵子は年々老化していきますから、女性は若いほど妊娠しやすい傾向にあるのです。

しかし、最近は「20代は仕事に励み、落ち着いた頃に妊娠したい」という女性が増えています。決して高齢出産が悪いというわけではなく、妊娠とキャリア形成を同時に叶えづらい環境であることにまだまだ課題を感じます。

「子育ては自分育て」とも言いますが、子育てを通じてママやパパは能力を高めていきます。子育てと仕事の両立は、ハンディではなくむしろ強みになるはず。
「リプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する権利)」という概念がありますが、「子どもを産むかどうか、いつ産むかどうか、何人まで授かるのか」は誰もが自由に選択して良いのです。
自信を持って、あなたらしい人生の選択をしていきましょう。

今日からはじめよう、葉酸のサプリメントケア

最後に「プレコンセプションケア」の代表的なケアのひとつ、「葉酸」の話をします。
「葉酸」は、細胞の増殖や臓器の形成、赤血球の生産を助 ける働きを持つビタミンB群の一種で、妊娠中の胎児の成長には必要不可欠です。

また最近では、脳卒中、心筋梗塞、うつ病、骨粗鬆症に有効であるという研究もあり、生涯にわたって摂取すべき栄養素だという認識が広まっています。

米国では、シリアルや小麦粉、パスタ類、米などの穀物製品に葉酸を添加するように制度化されているほど、重要な栄養素です。
ほうれん草やレバーに含まれるのですが、実は熱や水、光に弱く、調理の過程で半分近くが失われてしまいます。そのため手軽かつ効率よく葉酸を摂取できる「葉酸サプリメント」の服用をおすすめしています。

その際に推奨しているのは、妊娠を望む1ヶ月以上前から服用しておくこと。
実は「葉酸」が最も必要とされるのは胎児の神経管を作る段階。これは受精後2週目頃から始まりますが、多くの女性が妊娠に気づくのは5週目頃からです。日頃から習慣的にサプリメントを服用しておくと良いでしょう。

子どもを産み育てることが、この国の未来を明るくする

お腹を撫でる妊婦

お伝えしてきたように、女性をとりまく環境は厳しいものでありますが、少しずつ、人々の意識は変わってきています。

今の日本は「妊娠・子育てのしやすい社会」へ生まれ変わる過渡期。その事実を自覚した上で、ご自身の健康を最優先に考えた選択をしていくことが大切です。

女性が健康でいられる社会、子どもを産み育てやすい社会こそが、明るい未来のある社会。ぜひ今日からはじめられる「プレコンセプションケア」を意識してみてくださいね。

プレコンセプションケアの一例
プレコンセプションケアの一例

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